SDGsに配慮した次世代型デバイス「WitH」を提供するHTL株式会社(所在地:東京都中央区、代表:吉川良一)では、このたび、「SDGs時代のモノ選び」に関する意識・実態調査をおこないました。
<調査概要>
・調査内容:「SDGs時代のモノ選び」に関する調査
・調査期間:2022年2月7日~2月8日
・調査対象:20~60代 有職者男女 500名(年代・性別 均等割付)
・調査方法:インターネット調査
■有職者500名を対象に、「SDGs時代のモノ選び」についてアンケートを実施
SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年9月の国連サミットにおいて加盟国の全会一致で採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標を指します。SDGsでは17の目標が設定されており、その多くが環境問題に関連するものです。
そして、現在、日本でもSDGsの考え方が浸透しつつあり、レジ袋やプラスチックストローの削減など、SDGsを意識した取り組みが目立つようになってきました。また、環境に配慮した商品を購入する、繰り返し使える商品を購入する、ごみを増やさないように中古品やリサイクル品などを購入するなど、商品を選ぶ際にSDGsを意識する人も増えているようです。
こうした背景をふまえ、今回HTL株式会社では、「SDGs時代のモノ選び」をテーマに調査を実施。20~60代の有職者500名を対象にアンケートをおこないました。
■SDGsに関連する商品を購入したことがある人は約7割! 一方で、商品ジャンルには偏りも…
はじめに、「SDGsという言葉の認知率」を聞いたところ、約9割(89%)が「知っている・聞いたことがある」と答えました。「SDGs」が生活者にとって身近な言葉になっている様子がうかがえます。
また、「SDGsに関連する商品を購入したことがありますか?」という質問でも、7割近く(67%)が「ある」と回答。実際に「購入したことがある商品」としては、「使い捨てをなくすように作られた商品」(75%)、「廃棄物を減らすように作られた商品」(72%)、「リサイクル素材で作られた商品」(45%)、「他の人が不要になった中古品・リサイクル品」(37%)などが多いようです。
さらに、SDGsに関連した商品を購入したことが「ある」と答えた方に、「購入した商品のジャンル」を聞いたところ、「日用品」(78%)が最も多く、以下、「食品・飲料」(59%)、「ファッション」(27%)と続きました。その一方で、「デジタル機器」と答えた人は、わずか7%にとどまり、商品のジャンルで大きな偏りがあることがわかります。
■「デジタル機器」は購入時にSDGsの視点が抜け落ちやすい、7割が回答
そこで、あらためて「デジタル機器は購入時にSDGsの視点が入りにくい/抜け落ちがちだと思いますか?」と聞いたところ、実に70%が「そう思う」と回答。その理由としては、「いざ買うときには価格や使い勝手などに目がいきがちで、SDGsにまで考えが至らない」(38歳・男性)、「どのようなデジタル機器を選べばSDGsへの配慮につながるのかが想像できない」(47歳・女性)、「SDGsをアピールしているデジタル機器が少なく、目が行かない」(29歳・女性)、「SDGsのデジタル機器は、見た目がかっこよくなさそう」(50代・男性)などの声がみられました。
また、「これまでにデジタル機器を購入する際に意識していたポイント」としても、「価格」(79%)、「スペック」(66%)、「サイズ/重さ」(37%)、「デザイン性」(31%)などの回答が目立ち、「環境負荷」と答えた人はわずか9%となっています。
■世界的な問題になっているデジタル機器の廃棄…健康や環境に害を及ぼすリスクも
しかし、実はデジタル機器はSDGsと密接な関わりがあります。現在、デジタル機器の廃棄は世界的な問題になっており、世界の電気電子機器廃棄物(電子ごみ)の発生量は5,360万トンにのぼっています(2019年国連調査より)。また、電子ごみは、水銀をはじめ、人間の脳や協調系統に損傷を与える有毒な添加物または有害物質も含むため、健康や環境に害を及ぼすと言われています。
こうした実態をふまえ、今回の調査において「デジタル機器の廃棄が世界的な問題になっていることを知っていましたか?」と聞いたところ、「知っていた」と答えた人は8%にとどまりました。残り大多数は、「まったく知らなかった」(53%)、または「聞いたことはあったが、具体的な実態までは知らなかった」(40%)と答えており、デジタル機器の廃棄問題は非常に認知率が低いと言えそうです。
そして、デジタル機器の廃棄を削減するうえでは、商品選びが大きなポイントになります。例えば、1台で様々な使い方が出来る製品を選ぶと、多くのデジタル機器を所有しなくてすむようになるため、廃棄量の減少が期待できます。また、消費電力が少ない製品を選ぶことも環境負荷の軽減につながります。
こうした背景のもと、あらためて調査対象者に「デジタル機器の廃棄が世界的な問題になっていることをふまえて、今後SDGsを意識したデジタル機器を選びたいと思いましたか?」と質問したところ、「ぜひ選びたいと思った」人が13%、「スペック・価格・デザインなどの条件があえば選びたいと思った」人が70%という結果に。合計で8割超が、デジタル機器の廃棄問題をふまえて、SDGsを意識したデジタル機器を選びたい意向を示しました。
■環境ジャーナリストが教える、SDGsにつながるデジタル機器の選び方
さらに、今回は「SDGsを意識したデジタル機器選び」について、環境ジャーナリストの竹田有里さんにお話を伺いました。
<専門家プロフィール>
竹田有里(たけだゆり)/ 環境ジャーナリスト
1987年岡山県生まれ。上智大学地球環境学研究科修了。TOKYO MXでニュースキャスター、報道記者を歴任。災害報道や環境番組を制作した後、フジテレビの環境ドキュメンタリー番組「環境クライシス」の記者として企画制作・出演。文化放送「斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!」でサブキャスター・報道記者。with online「竹田有里のゆるりなSDGsラボ」を執筆中。西日本豪雨の取材をきっかけに間伐材を活用した世界初の「木材ストロー」を発案した。
◇生活者も企業も見落としがちな「デジタル機器の環境負荷」
今回の調査では、多くの生活者がデジタル機器を選ぶ際に「環境への負荷」を見落としがちであることが明らかになりました。環境に配慮したデバイスも出てきてはいますが、他のカテゴリに比べてフォーカスされる機会は少なく、どうしても価格やデザイン、スペックが優先されがちになってしまうと言えるでしょう。また、一般の生活者だけでなく、SDGsやグリーンビジネスに積極的に取り組んでいるような企業も、いざ自社のデジタル機器を選ぶとなると、環境負荷という視点が抜けてしまうことが多い印象です。
◇世界の電子ごみの発生量は5,360万トン
しかし、デジタル機器は、実は環境問題と密接な関係があります。というのも、現在、デジタル機器の廃棄が世界的な問題になっているのです。廃棄されたデジタル機器(電子ごみ)には、レアメタルなどのほか、鉛や水銀といった有害物質が含まれます。そのため、電子ごみが不適切に処理をされてしまうと、環境への影響や健康への被害を引き起こすことになるのです。
2019年の国連調査によると、世界の電子ごみの発生量は5,360万トンにのぼっています。そのうち、回収とリサイクルの対象となったのはわずか17.4%でした。さらに、2050年になると、電子ごみの年間排出量は1億2,000万トンに膨れ上がるという予測もあります。
この大きな要因と言えるのが、デジタル機器の利用増加です。スマホ、パソコン、タブレットなど、一人複数台のデバイスを持っているのが当たり前になっている現在、世界で使用される電子機器の総量は毎年250万トンずつ増えていると言われています。これは、世界人口が増えていること、工業化や経済成長によって大量の製品を安価に作れること、所得が世界全体で向上しており、中間所得層が増えていることなどが理由としてあげられるでしょう。また、デジタル機器の買い替えも気軽にできるようになったことで、不要になった古い製品が電子ごみとして捨てられる量や頻度も増えてきていると考えられます。
◇発展途上国に輸出された電子ごみが、健康被害や環境汚染の原因に
そして、先進国で使われなくなった電子ごみが、発展途上国に不正に輸出されてしまっていることも大きな問題と言えます。本来、有害物質を含む機器の輸出はバーゼル条約に違反をしているのですが、「廃棄物」ではなく「中古品」を装って大量に運ばれているのが現状です。
発展途上国では、現地に住む人が生活費を稼ぐために、電子ごみの中から金属を回収しようと危険を冒してデジタル機器を燃やしたり、破壊したりしているという現状があります。以前、私がインドのスラム街を取材した際にも、パソコンやテレビなどの電子ごみの山に囲まれて暮らし、そのごみから金属を取り出して生活費を稼いでいる現地の人が大勢いました。また、大人だけでなく、幼い子供や妊娠中の女性が有害物質を吸い込みながら働いていることも珍しくありません。WHO(世界保健機関)は、世界中で1,800万人を超える子供や若者、1,290万人の女性が処理施設などで有害物質にさらされているという報告書を出しています。
さらに、電子ごみの処理は、このような児童労働問題や健康被害だけでなく、大気汚染、埋め立てによる土壌汚染、地下水まで汚染物質が流れると水質汚染にもつながります。こうした不適切な廃棄処理の問題について改善を求めていくことは、SDGsの目標達成のためにも非常に重要なことと言えます。
撮影:竹田有里さん
撮影:竹田有里さん
◇SDGsへの貢献につながる、デジタル機器の選び方・付き合い方
SDGsを達成するうえでは、私たち生活者が「暮らしの中でできること」もたくさんあります。例えば、修理やリサイクルを意識して電子ごみを出さないようにする、消費電力が少ないデジタル機器を選ぶようにするなど。一人ひとりの心がけが、電子ごみの削減につながっていきます。
また、「ミニマルな選択」をすることも、SDGsを意識したモノの選び方のひとつです。パソコン・スマホ・タブレットなどのデバイスを集約することができれば、多くのデジタル機器を所有しなくて済むようになります。そのほかにも、コロナ禍で一層シェアリングエコノミーの考え方が浸透・進化している現在、周りの人と共有可能なデバイスを選ぶことで、使用するデジタル機器の数を減らすことができます。
現在、地球の環境問題は待ったなしの状態であり、企業にも消費者にも、具体的なアクションが求められているフェーズに来ています。いまの時代、デジタル機器を排除した生活を送ることは困難ですが、選び方や付き合い方を見直すことは、個人のちょっとした心がけ次第。普段の暮らしの中で、無理なくSDGsに貢献できることを、ぜひ探してみてください。
■電子ごみの削減につながる、SDGs時代の次世代型デバイス「WitH」新登場
「WitH」は、スマートフォンをPC化する、日本製の次世代型デバイスです。つなぐだけでスマートフォンのアプリをパソコンのように操作することができます(Android OS対応機種※1 )。
普段持ち歩いているスマートフォン、USB Type-Cケーブル、「WitH」本体があれば、自宅・会社・コワーキングスペースなど、いつでもどこでも作業が可能です。
「WitH」本体にはOSもCPUも入っていないため、買い替える必要が無く、電子ごみの削減に貢献。キーボードを360°回転すれば、タブレットとして使用できるので、一人で複数のデジタル機器を所有しなくてすみます。消費電力もパソコンに比べて少なく8W程度。更にデバイスにデータが残らないためシェアリングエコノミーやリサイクルが実現しやすい、といった環境負荷の軽減も期待できます。
また、ビジネス利用向きとして、スマートフォンに「Windows 365」を導入すれば、クラウドPCのように使うことが可能です。場所を選ばずに作業ができるため、シームレスなハイブリッドワークを実現。コロナ禍での働き方にも適しています。その上、サーバの構築や、セキュリティ対策費、インフラ改修費なども削減出来るため、コストダウンを期待できるほか、カーボンニュートラルへの貢献もできます。
多くの特徴をもつ「WitH」。「Windows 365」を導入して活用することができれば、SDGs17項目の目標のうち、「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」「つくる責任 つかう責任」「気候変動に具体的な対策を」「働きがいも経済成長も」の4項目を為し遂げることが出来ます。
「WitH」は法人向けのサブスクリプションサービスの展開を近日開始予定です。「WitH」とスマートフォン・5G回線・USB Type-Cケーブルをパッケージにして、1ユーザーあたり月額2,900円(税込)程度での提供を予定しています。(本体のみの購入価格:オープン価格50,000円台)
※1:各スマートフォンメーカーの「DisplayPort Alternate Mode」及び「デスクトップモード」対応機種
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