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  • 【リクルート】「○○でおなかの赤ちゃんの性別がわかる?」 妊娠・出産・育児で戸惑ったアドバイスを調査

  • 2023/05/26 0:00 公開  編集部
  • 株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村 吉弘)が企画制作する妊娠・出産情報誌『ゼクシィBaby妊婦のための本』は妊娠・出産・育児について調査しましたので概要をお知らせします。

    今回のテーマは「妊娠・出産・育児で戸惑ったアドバイス」です。妊娠中や赤ちゃんを育てているときに、まわりからアドバイスされて戸惑った経験をアンケート調査しました。妊娠・出産・育児の方法は、時代によって変わっていきます。昔は当たり前だったけれど、今では変化していることもたくさん。戸惑ったアドバイスランキングTOP10と、助産師さんに聞いた「今では正しくない理由」をご紹介します。

    詳細な調査内容はWEBサイトで、どなたでもご覧いただけます。(リンク

     

    ■「えっ!ほんと?」と戸惑ったアドバイスランキング

    <戸惑ったアドバイスランキングTOP10>

    【リクルート】「○○でおなかの赤ちゃんの性別がわかる?」 妊娠・出産・育児で戸惑ったアドバイスを調査

    今回は、妊婦さんと0カ月~2歳までのお子さんをお持ちのママ3,753人に調査を実施。上位10位を発表します。また、たくさんの迷信や昔の「常識」、ジンクスについての体験談が集まりました。

    1位「●●でおなかの赤ちゃんの性別がわかる」
    <体験談>
    おなかが前に突き出すような膨らみだと男の子。横に広がって膨らむと女の子。肉が無性に食べたくなると男の子、甘い物を食べたくなると女の子だと言われました。
    ママの顔がキツくなると男の子、優しくなると女の子だと言われました。

    2位「泣いてすぐ抱っこすると抱き癖がつく」
    <体験談>
    家族に「抱き癖がつくから、すぐに抱き上げては駄目!」と言われて困りました。
    まわりから抱き癖がつくよと言われましたが、いっぱい抱いた方がいいと今は言われていることを伝えました。

    3位「沐浴の後は白湯を飲ませるべき」
    <体験談>
    今は母乳だけで大丈夫と伝えても、母に何度も「本当に白湯はいらないの?」と聞かれました。
    家族に必要ないと話したけれど、お風呂上がりに湯冷ましが用意されていました。

    4位「妊娠中は二人分食べて」
    <体験談>
    つわりでつらいとき、母におなかの赤ちゃんの分までしっかり栄養を取りなさいと言われました。
    医師から体重管理するよう言われていたのに、母に何度も「二人分食べなさい!」と言われてけんかになりました。

    5位「無痛分娩は痛みを感じないので愛情が薄くなる」
    <体験談>
    無痛分娩予定ですが父親に「痛みがある自然分娩の方がいいんじゃないか」と言われました。
    「無痛分娩は痛みを伴わないので、子供に愛情が湧きにくい」と親に反対されました。

    6位「妊娠中に寿司、刺身など生ものを食べても問題ない」
    <体験談>
    お寿司やコーヒーなど食べるものを制限していたら、夫の家族に「気にし過ぎ、何でも食べた方がいい」と言われました。
    母に「自分が妊娠中は、お寿司食べていたよ」と聞いてとても食べたくなりました。

    7位「生後1~3カ月で果汁を与えて」
    <体験談>
    帰省したときに、「もう3カ月なら果汁を飲ませないと!」と何度も言われました。

    8位「つわりは病気じゃない」
    <体験談>
    つわりで吐き気がひどく起きているのもつらいときに、母に「妊娠は病気じゃないんだから、きちんと家事をやりなさい」と言われて悲しくなりました。

    9位「背伸びしたらへその緒が巻き付く」
    <体験談>
    高いところにあるものを取ろうとしていたら、母が大声を出して驚きました。

    10位「帝王切開は楽なお産」
    <体験談>
    逆子で帝王切開だったのですが、手術当日に母からのLINEで「出産頑張って」と来た後に「帝王切開は頑張らないか」とLINEが来ました。

     

    ■本当にそのアドバイスは正しいの?助産師さんが分かりやすく解説!

    戸惑ったアドバイスランキングTOP10を紹介しましたが、ここからは、1位から順に、助産師・看護師・保健師の岸本 志織さんに解説していただきました。

    1位「●●でおなかの赤ちゃんの性別がわかる」
    おなかの出方は、妊婦さんの骨盤の形や姿勢、体形、赤ちゃんの位置などによって変わります。嗜好の変化も、第一子、第二子で異なることもありますし、個人差もあってさまざま。科学的根拠やエビデンスはなく、あくまでも迷信と考えてください。

    2位「泣いてすぐ抱っこすると抱き癖がつく」
    赤ちゃんは抱っこしてもらうことで安心や信頼感を覚えて、情緒が安定します。泣いたときにすぐに声掛けや抱っこで応えてあげることで信頼関係が形成されます。また、抱っこすると幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンが赤ちゃんにも抱っこしている人にも出ると言われています。もし、まわりの人に抱っこ癖がつくと言われたら、逆に「赤ちゃんは抱っこが大好きなんだよ」と話して抱っこしてもらいましょう。身近な人との抱っこやスキンシップで赤ちゃんと家族の信頼関係を築いてください。

    3位「沐浴の後は白湯を飲ませるべき」
    沐浴後に水分補給は必要なので、半分当たってはいます。ただ、栄養がないただのお湯よりも母乳やミルクをしっかり飲ませましょう。基本的に、離乳食が始まるまでの赤ちゃんにとっては、母乳やミルクが最適な栄養源、水分源となります。白湯や麦茶などは、離乳食が開始してからを目安としましょう。

    4位「妊娠中は二人分食べて」
    二人分食べる必要はありません。体重の増え過ぎは、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、難産などのリスクが高まることもあります。反面、痩せた状態で出産すると低出生体重児のリスクが高まると言われており、実際に、最近では低出生体重児が増加しています。低出生体重児は、出生後にも医療的ケアが必要となる場合も多く、また発育・発達の遅延や障害、 成人後も含めた健康に係るリスクが大きいことが指摘されています。かかりつけの産婦人科の医師や助産師の指導を基に、バランスのよい食事で、ご自身の体格に合わせた適正な体重増加を目指しましょう。

    5位「無痛分娩は痛みを感じないので愛情が薄くなる」
    出産時の痛みと愛情に相関関係はありません。愛情は痛みによって生まれるものではなく、赤ちゃんの存在そのものに生まれるものです。

    6位「妊娠中に寿司、刺身など生ものを食べても問題ない」
    生ものが完全にダメというわけではありません。妊娠中は抵抗力も落ちているので、食中毒や体調不良になりやすい状況です。下痢・嘔吐で脱水症状になった場合は、赤ちゃんに影響が出ることも。加熱殺菌されていないナチュラルチーズや生ハム、サーモンなどは、リステリア食中毒のリスクがあるので、食品の選択には気を付けましょう。また、魚は良質なタンパク質やDHA、EPAを多く含み、バランスのよい食事には欠かせないものでありますが、マグロなど水銀濃度が高い水産物を極端に摂取し過ぎると、おなかの赤ちゃんの生育に影響が出る可能性があるとも言われています。厚生労働省が出している妊産婦のための食生活指針をチェックしておきましょう。生ものは禁止ではないので、食べたい場合は指針に沿った量なら問題ないですし、親や祖父母から勧められて自分が食べたくないときは、「今は抵抗力が落ちているのでやめておくね」と話せば円満に断ることができるでしょう。

    7位「生後1~3カ月で果汁を与えて」
    昔は粉ミルクにビタミンを配合できなかったため、ビタミン不足防止目的で果汁を飲ませていたという経緯があります。母乳やミルクにはビタミン等も含まれているので栄養として十分。果汁を与えるのは、離乳食を開始してからにしましょう。「生後6カ月未満の赤ちゃんにとって、果汁は母乳や粉ミルクよりも栄養学的に劣る」という調査報告もあります。※アメリカ小児科学会 こどもに果汁を与えるリスクと適切な摂取方法についての勧告 2001

    8位「つわりは病気じゃない」
    確かに病気ではなく症状ですが、とてもつらいもの! 個人差が大きく、第一子、二子でも変わりますし、食べつわり、吐きつわり、眠気つわりなど症状もさまざまです。本人の訴えを尊重して、まわりの人はいたわってほしいと思います。そして、妊娠重症悪阻となると病気になります。自己判断せず、日常生活に支障が出たり、症状が重いときはかかりつけの産婦人科で相談してください。

    9位「背伸びしたらへその緒が巻き付く」
    背伸びでへその緒が巻き付くことはありません。むしろ、おなかが伸びて子宮が広くなるのは赤ちゃんにとって快適なことです。今、スマホ姿勢の妊婦さんはおなかが縮こまりがちです。へその緒が巻き付くのは、いろいろな因子があるので断定は難しいですが、高いところにあるものを取る、重たいものを持ち上げるといった行動は腹圧がかかりやすかったり、転倒の危険性もあったりするので避けた方がよいでしょう。

    10位「帝王切開は楽なお産」
    帝王切開も経腟分娩もどちらも立派なお産。帝王切開は、身体的には経腟分娩の2倍のダメージを受けるとも言われています。決して楽なお産ではないですし、そもそもお産に楽なんてありません。赤ちゃんと自分を信じて、どんなお産でも受容できたらよいですね。まわりの人は、ママや赤ちゃんが心配で昔の常識や自分のときの体験談を話しているのかもしれません。あまり必要でないアドバイスは受け流し、困ったときは医師に相談して「今はこうなんだって」と話すとよいでしょう。

     

    ■調査概要

    [調査時期]2022年11月4日~9日
    [調査対象]『ゼクシィ Baby』会員 妊婦・0カ月~2歳までのお子さまをお持ちのママ3,753人
    [調査方法]WEBアンケート

     

    ■媒体情報

    『ゼクシィ Baby 妊婦のための本』フルカラー・200ページ

    <概要>
    妊娠初期から、産後まで役立つ、無料でもらえるマタニティ雑誌。医師・助産師など専門家監修の記事や、先輩ママのリアルな体験談を多数掲載。

    <配布方法>
    『ゼクシィBaby』に会員登録いただきますと、妊娠2〜8カ月の妊婦さんを対象に毎号無料でお送りいたします。(※これまで一度もお届けしたことがない方に限り妊娠9カ月まで対象になります)

    ※『ゼクシィBaby』への会員登録の際にはお子さまの生年月日(出産予定日)が必要です。

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