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  • リクルート、「高校生お小遣い実態調査」を実施 高校生の消費行動は「コト消費」や「トキ消費」がメインに

  • 2024/06/13 0:00 公開  編集部
  • 株式会社リクルートは、スタディサプリ編集部の高校生エディターと公式LINE登録者を対象に、今年で3回目となる「高校生お小遣い実態調査」のアンケートを実施しました。

    高校生がひと月にもらっているお小遣いの2024年の平均金額は「5,279円」で、昨年の4,950円よりも329円アップ、一昨年の5,582円よりも303円ダウンという結果となりました。昨年のフリーコメントでは、日々手に取るお菓子やファストフードが小さくなったり量が減っている、といった物価上昇の影響を高校生自身が感じている様子が分かりましたが、今回の金額アップは物価上昇に伴う必要不可欠なものだったのではないかと考えられます。

    リクルート、「高校生お小遣い実態調査」を実施 高校生の消費行動は「コト消費」や「トキ消費」がメインに

    (数値回答/2024年 n=682、2023年 n=644、2022年 n=1,000)

     

    ファッション・コスメなどのモノ消費よりも、限定性のある経験や体験の「トキ・コト消費」が主に

    「友達付き合い」「自分自身」に関連することで、それぞれにおいて他の何かを我慢することになったとしても削りたくない消費を聞くと、どちらもTOP3に「イベント・ライブ・映画・テーマパーク費用」がランクイン。ファッションやコスメといったいわゆる「モノ消費」を抑え、その日・その場でしか体験できないイベントやライブといった「トキ消費」、また映画・テーマパークなどの体験にお金を払う「コト消費」がメインであることが分かりました。

    また、これまでの買い物・お金の使い方で満足度が最も高かったと感じたエピソードには、「1万円くらいでディズニーに行くと、ずっと思い出として話せたり写真や物が残ったり、金額以上の価値があると感じるから」(東京都/高2女子)、「今まで貯めたお金で思い切って食べたかった高めのスイーツをお店で食べたとき。2,000円くらい。とてもおいしくて頑張ってお金を貯めてきて良かったなと思った」(新潟県/高3女子)などがありました。

     

    Q.「他の何かを我慢することになったとしても、これはお金をかけていいな、使う額を減らしたくないな」と思うものは?

    リクルート、「高校生お小遣い実態調査」を実施 高校生の消費行動は「コト消費」や「トキ消費」がメインに

    リクルート、「高校生お小遣い実態調査」を実施 高校生の消費行動は「コト消費」や「トキ消費」がメインに

    (どちらも複数回答/n=682)

     

    編集長コメント 

    必要十分な金額を貴重な体験価値に賢く消費する高校生たち 景気と家計の悪化にその機会が奪われる可能性も

    今回実施した「高校生お小遣い実態調査2024」では、前回調査と比較して、多少その額がアップしたことが影響しているのか、もらっている金額に対して「満足している」という回答も前回より少しアップ(59.1%・前回差+4.0pt)という結果に。さらにお小遣いが余ることはないという高校生は半数以上であり、上記の結果にもあるような体験価値に対して賢く消費している様子がうかがえました。

    また、「普段の生活の中で、世の中の景気が自分のお小遣いに影響していると感じることがある?」の問いに対して、7割の高校生がNOと回答した一方、「親に物価上がってるからお小遣いあげないって言われた」「お小遣いの値上げ交渉をしたときに、景気が良かったら応じてくれたんだろうなと感じた」「4月になって食品などが値上がりしているのを聞くと、お小遣いもらう時申し訳なく思う」という、シビアな家計の現状に直面した高校生のコメントも見られ、今後の景気の先行き次第では、高校生の今しかできない貴重な「コト」や「トキ」の体験にも影響が出るかもしれません。

    『スタディサプリ進路ブック』 編集長 金剛寺千鶴子

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