カンビアーノ/ミュンヘン, 2023年7月11日 /PRNewswire/ -- アウトモビリ・ピニンファリーナ(Automobili Pininfarina)は数々の賞に輝いた電動ハイパーGTの新たなリミテッドエディションとして、モータースポーツ界のレジェンドへの敬意を込めた「バッティスタ・エディツィオーネ・ニーノ・ファリーナ」(Battista Edizione Nino Farina)を発表します。
このリミテッドエディションはグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで初公開され、元F1ドライバーで、長らくヒルクライムの記録保持者であったニック・ハイドフェルド氏がハンドルを握り、グッドウッドの丘を駆け上がります。「クイック・ニック」の異名を持つハイドフェルド氏はアウトモビリ・ピニンファリーナのアドバイザーを務めており、これまでもバッティスタの完成に向けて重要な役割を果たしてきました。
すでに完売している「バッティスタ・アニヴェルサリオ」(Battista Anniversario)に続き、リミテッドエディション第2弾となる「バッティスタ・エディツィオーネ・ニーノ・ファリーナ」は、数々の素晴らしいデザインを生み出してきたバッティスタ・"ピニン"・ファリーナの甥であり、初代F1ワールドチャンピオンとして知られる伝説のレーサー、ニーノ・ファリーナの功績を称えるデザインとなっています。ニーノ・ファリーナは1951年にグッドウッド・サーキットで開催されたグッドウッド・トロフィー(F1のノンタイトル戦)でも勝利を収めているため、そこから数百メートルしか離れていないヒルクライムコースは初走行を披露するに相応しい場所です。
「バッティスタ・エディツィオーネ・ニーノ・ファリーナ」は世界の顧客に向けて限定5台が生産され、そのエクステリアとインテリアはトリノ出身のニーノ・ファリーナへの敬意を込めた特別なデザインや装備で美しく彩られます。ニーノ・ファリーナの人生を語る上で欠かせない5つのマイルストーンがひとつずつ、限定5台の1台1台でトリビュートされており、オーナーとなる方はイタリアデザインの最高傑作となる唯一無二の1台を手にすることになります。
アウトモビリ・ピニンファリーナのパオロ・デラッチャCEOは次のように述べています。「バッティスタ・エディツィオーネ・ニーノ・ファリーナは当社の有能なデザインチームのビジョンをカタチにしたモデルです。ピニンファリーナ家の一員であり、誰もが認めるレジェンドでもあるニーノ選手へのオマージュが込められています。何にも増してレースに情熱を注いだ男の勇気と魂を感じることができます」
「お客様が当社に期待するのは、希少で特別感があり、ピニンファリーナがこれまでコーチビルドしてきたオリジナリティ溢れるデザインと同レベルの高い完成度です。バッティスタ・エディツィオーネ・ニーノ・ファリーナはこうした要望をすべて満たしつつ、イタリア史上最もパワフルなクルマであるバッティスタの驚異的なパフォーマンスも備えています。勇気あるレーサーだったニーノ選手はきっと、叔父のバッティスタとともにこのクルマを限界まで走らせたいと思ったことでしょう」
「このクルマを走らせると、スーパーヒーローになったような気分と、言葉にならないほどの感情の高ぶりを味わうことができます。今年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでバッティスタ・エディツィオーネ・ニーノ・ファリーナをご覧いただくのが楽しみです」
伝説のレーサーへのオマージュ
バッティスタ・"ピニン"・ファリーナはカロッツェリアとして知られるピニンファリーナの創業者です。いつかピニンファリーナブランドのクルマを走らせいと願った彼の名前にちなみ、アウトモビリ・ピニンファリーナ初の量産車は「バッティスタ」と名付けられました。
彼はニーノ・ファリーナの叔父にあたり、将来の世界チャンピオンとなるニーノにモータースポーツの楽しさを教えたのも彼でした。ニーノは16歳のとき叔父に連れられ、同乗者としてレースに初参加しています。それがきっかけでレースに興味を持ったニーノは1930年代に入ると、イタリア各地で様々なレースや選手権に参加するようになります。
1950年、ニーノ・ファリーナはFIAが主催した初めてのグランプリレース(現在のF1世界選手権)に3台のマシンを率いて参加しました。ニーノ・ファリーナは、F1初年度のシーズン第1戦となったイギリスGP(シルバーストーン)に続き、スイスGP、イタリアGPで1位となり、最終的に初代ワールドチャンピオンに輝きました。
仲間達から一目置かれるF1ドライバーであったニーノ・ファリーナの激しいドライビングスタイルとモータースポーツへの情熱がF1デビュー年での勝利につながりました。1950年の第1戦となったシルバーストーンでは、ニーノと彼のチームメイトがトップ3を独占し、最終戦のイタリアGPではニーノが1位となり、シーズンを締めくくりました。
「バッティスタ・エディツィオーネ・ニーノ・ファリーナ」の助手席ドアプレートはブラックアルマイト仕上げのアルミニウム製ですが、このドアプレートのデザインが1台1台で若干異なるため、クライアントはその内の1つを装備した唯一無二のクルマを手にすることになります。5種類のドアプレートにはニーノ・ファリーナの人生における5つのマイルストーンの内の1つが刻まれます。
アウトモビリ・ピニンファリーナが作り上げたこだわりのエクステリアデザイン
バッティスタの比類なきデザインには革新的技術とピニンファリーナらしい優雅さが絶妙に融合していますが、「バッティスタ・エディツィオーネ・ニーノ・ファリーナ」ではそのデザインがさらなる高みへと引き上げられ、特別な意味が込められたカラーリングが施されています。
アウトモビリ・ピニンファリーナのチーフデザインオフィサー、デイブ・アマンテーアは次のように述べています。「これは恐れ知らずのニーノ・ファリーナの勇敢さと、彼がモータースポーツ界に残した偉業を称えるモデルです。 ニーノ・ファリーナは初代F1ワールドチャンピオンとして永遠に語り継がれるドライバーであり、ニーノにレースの魅力を教えたのは当社の創業者でした。このモデルには偉大な二人を輩出したピニンファリーナ家へ賛辞が込められています」
「ニーノの輝かしい功績へのオマージュとして、彼の人生における貴重な出来事が1台に1つずつ刻み込まれます。私たちは彼が経験した貴重な出来事からインスピレーションを得て、コレクションの主役になり得るクルマを製作しました。ロッソ・ニーノと呼ばれるボディカラーはニーノが駆って優勝を遂げたイタリアのレーシングカーの赤色を彷彿とさせますし、こだわり抜いた仕上がりとディテールはバッティスタ独特のデザインにしっくりと溶け込んでいます」
個性的なエクステリアを彩るロッソ・ニーノは、ニーノ・ファリーナがレースキャリアを通して駆ったマシンの濃いレッドをイメージして特別に作られたカラーです。ロッソ・ニーノをまとったボディの下部にはビアンコ・セストリエーレと呼ばれるホワイトと、アイコニカ・ブルーと呼ばれるブルーのペイントが施され、複雑なボディ形状を引き締めます。
ドアミラーとリアウイング下部にはビアンコ・セストリエーレとアイコニカ・ブルーのピンストライプが入り、ローレルリース(月桂冠)を含む特別なグラフィックがプラスされています。ドア後方のリアパネルにはビアンコ・セストリエーレで「01」と大きく描かれています。
フュリオサ・パックを選べばエクステリアの個性がさらに際立ちます。このパックは改良を施したカーボンファイバー製のフロントスプリッター、サイドブレード、リアディフューザーで構成され、ビアンコ・セストリエーレのピンストライプが施されます。また、カーボン・アクセント・パックを選べば、ブラック・エクスポーズド・シグネチャー・カーボン仕上げとなります。
「ゴッチャ」(イタリア語で「しずく」)と呼ばれるルーフへと、ダークなディテールが続いていますが、エクステリア・ジュエリー・パックを選ぶとブラッシュドアルミニウムにブラックアルマイト加工が施され、同じくブラッシュドアルミニウムにブラックアルマイト加工を施したブレーキキャリパーとセンターロックリングとの調和が一段と引き立ちます。新設計の鍛造アルミ合金10本スポークホイールはグロリオーソと呼ばれるサテン・ゴールドが印象的です。
エクステリアにはニーノ・ファリーナをイメージしたディテールが散りばめられているのが見て取れます。ヘッドライトユニットに刻まれた「Nino Farina」の文字もブラックアルマイト加工のブラッシュドアルミニウム、運転席側のカーボン製サイドウイングには「Nino Farina」のサインがデザインされています。
オーダーメイドのインテリアはドライバーとパッセンジャーのための特別な空間
「バッティスタ・エディツィオーネ・ニーノ・ファリーナ」のインテリアは特注のツートンカラーで彩られます。運転席シートのラグジュアリーかつサステナブルなブラックレザーと助手席シートのベージュがコントラストを成し、ブラックのアルカンターラも使用されています。
運転席も助手席もピロタ・シート(「ピロタ」は「パイロット」の意味)と呼ばれるデザインで、どちらも特注のキルトパターンを採用し、バックレストには「Nino Farina」の文字が入りますが、運転席と助手席ではシートのディテールが若干異なります。ブラックの運転席シートのヘッドレストにはローレルリースと「01」のグラフィックがゴールドの糸で刺繍され、ベージュの助手席シートにはピニンファリーナのレッドのロゴがプラスされます。どちらのシートも裏側はエクステリアカラーと同じロッソ・ニーノで塗装されています。
エクステリアカラーに使用されているアイコニカ・ブルーはシートベルトにも採用され、インテリアのアクセントになっています。センタートンネルとダッシュボードと各シートに施されるデュオトーンコントラストステッチはベージュとレッドです。ステアリングホイールはブラックのアルカンターラとエクスポーズド・カーボン、12時の位置のリングはレッドアルマイト加工のブラッシュドアルミニウムで、コントラストが効いています。ディテールへのこだわりはステアリングホイールプレートにも現れています。ブラッシュドアルミニウムをブラックアルマイト加工したステアリングホイールプレートには「Nino Farina」のサインがデザインされています。インテリア・ジュエリー・パックを選ぶと、エクステリア・ジュエリー・パックと同様にブラッシュドアルミニウムにブラックアルマイト加工が施され、ダークなディテールが強調されます。
「バッティスタ・エディツィオーネ・ニーノ・ファリーナ」のインテリアは、このクルマのために用意された優美なディテールで溢れています。ブラックアルマイト加工のシャシープレートには「Nino Farina」の文字が刻まれ、助手席ドアプレートは5台それぞれ異なるデザインのものが装備されます。
バッティスタのパフォーマンス
バッティスタとバッティスタ・アニヴェルサリオと同じく、「バッティスタ・エディツィオーネ・ニーノ・ファリーナ」も最先端のパワートレインが並外れたパフォーマンスを発揮します。世界初のピュアEVハイパーGTの動力源である120kWhの大容量リチウムイオンバッテリーは、軽量かつ堅牢なカーボンファイバーハウジングに収められています。
各ホイールに1基ずつ計4基の高性能電動モーターにフル・トルク・ベクタリング、エレクトロニック・スタビリティ・コントロール、ソフトウェアデファレンシャルを組み合わせています。ソフトウェアデファレンシャルは、パワーデリバリーとハンドリングレスポンスをドライバーが調節できる画期的なシステムです。また、低重心にするため、T字型水冷バッテリーパックをシートの後方中央に配置しています。
バッティスタは独自のローンチコントロールを搭載し、0-60mph加速1.79秒、0-100km/h加速1.86秒、0-120mph加速4.49秒、0-200km/h加速わずか4.75秒というF1マシンを凌ぐ加速性能を発揮します。バッティスタのように圧倒的な加速性能を誇るクルマは、それに見合った強力な制動力を必要とします。バッティスタの制動距離はEVとしては世界で最も短く、100km/hから停止までわずか31メートルであることが公式な試験で確認されています。
バッティスタの主な性能データ:
バッティスタにはハイパーカーのパフォーマンスと、伝統的GTが持つ十分な航続距離と豪華なキャビンが融合しています。全輪駆動で、「カルマ」、「プーラ」、「エネルジカ」、「フュリオサ」、「カラッテレ」の5種類のドライブモードがあり、それぞれのモードで運転特性が異なります。
詳細については、こちらをご覧ください
automobili-pininfarina.com/media-zone
編集後記
AUTOMOBILI PININFARINA BATTISTA
バッティスタは、これまでにイタリアで設計・製造された車両の中で最もパワフルであり、内燃エンジン技術を搭載する現代の公道仕様スポーツカーでは達成できない水準のパフォーマンスを発揮します。0-100km/h加速は現行F1レースカーを凌駕する2秒未満、最高出力1,900馬力、最大トルク2,340Nmを誇り、ゼロエミッションパッケージで究極のエンジニアリングとテクノロジーを両立しています。各ホイールに1基ずつ計4基の電動モーターがあり、120kWhのバッテリーから電力が供給されます。WLTP複合モードの航続距離は1回の充電で最長476km(300マイル)です。イタリア・カンビアーノにあるバッティスタアトリエにて、150台限定のバッティスタが1台ずつ手作業で製作されます。
AUTOMOBILI PININFARINAについて
アウトモビリ・ピニンファリーナはドイツ・ミュンヘンに事業本部があり、ラグジュアリー/プレミアム・カーブランドで豊富な経験を積んだ自動車エグゼクティブチームを擁しています。イタリア国内でデザインとエンジニアリングが行われ、手づくりされるハイパーGT「バッティスタ」と今後の全モデルは、すべての主要グローバル市場で「ピニンファリーナ」のブランド名で販売されます。世界で最もサステナブルで最も熱望されるラグジュアリーカーブランドを目指す新会社です。同社はマヒンドラ&マヒンドラ社(Mahindra & Mahindra Ltd)が100%出資しています。
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