社食ツアー:競争率200~500倍の人気企画の裏側 ルクサ担当者インタビュー


 空前の社員食堂ブームの中、さまざまな会社の社員食堂での食事が体験できる“社食ツアー”が注目されている。約3年前から社食ツアーを企画している「ルクサ」によると、近年、募集をかけると競争率は約200倍から500倍にも達する超人気企画だという。同企画を担当するルクサ広報の寛司絢子さんに社食ツアー開始のきっかけや企画にまつわるエピソードなどについて聞いた。

 社食ツアーは自社サイトで無料で参加者を募り、抽選に当たったユーザーを招待するという企画「LUXA 憧れの社員食堂ツアープレゼント」で、2011年11月から始め、これまで7回実施している。同社はもともと「お得に贅沢体験」をコンセプトに、体験型サービスなどを会員に割引価格で販売するサービスを展開しており、この一環として「一般の消費者に楽しんでもらう」ことを目的にスタートした。

 企画が生まれた経緯について寛司さんは「『普段入れない場所に入れること』が贅沢なのではないかと考えた」と語る。ちょうどタニタの社員食堂が話題になり始めていた時期で、「社員食堂への注目が集まっていた」ことも追い風となった。

 第1弾企業に選んだのは日本マイクロソフトだった。以降、バンダイ、ポーラ、学研ホールディングス、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)、スクウェア・エニックスと知名度の高い有名企業を対象に実施。先日は第7弾として大日本印刷でツアーを行ったばかり。寛司さんは「社員食堂は企業の顔になる場所なので、そこをすごく大切に考えていらっしゃる企業を前提にしています」と選ぶうえでの基準を明かす。また、「(一般の参加者にとって)特別体験になるかどうか、ということも重視しています」という。

 ツアーは「参加者が一緒に食事ができる規模」を考慮して定員を10人前後に絞っている。内容は社食体験が中心だが、オフィス見学も併せて行うケースが多く、たとえば日本マイクロソフトを訪れたときは同社のゲーム機「Xbox」を体験し、バンダイではスカイツリーのおもちゃの抽選会を行った。日本HPのときは自由なワークスタイルが特徴と聞き、オフィスの中まで見学できる内容を盛り込んだ。いずれも“特別体験”を味わえることを重視したツアー先だ。直近の大日本印刷のツアーでは、「130年続いている歴史のある企業なので、歴史を感じられるお話をしてもらいたいとお願いしました」とし、さらに「社食も非常に考えられたメニューであったり、開放的な雰囲気であったりと特徴があったので、そこも選ばせていただいたポイントでした」と語る。

 思いがけぬ苦労もあるという。その一つが意識のギャップだ。「企業からすれば、自社の社食で食事をするのは当たり前のことなのですが、一般の参加者にとってはそれがぜいたくな体験だったりします。そこをいろいろヒアリングして引き出すのが難しい」と寛司さんは語る。

 今後の展開については、「リニューアルで新しく社員食堂を作られている企業もありますので、継続的に紹介できれば、と考えています。企業にとってもいいPRの機会ですので、パートナーシップを組んで続けていきたいですね」と語っており、「ルクサは期間限定商品が日々入れ替わっている、いろいろなものを紹介するECサイト。ウインドーショッピングのような感覚で訪れる利用者が多いので、こういった体験を定期的に提供することで、ワクワク感を常に提供していければと思っています」と抱負を語っている。